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2018.10.30
ちぇけら♪読書週間2日目★
本日は可愛い女の子のお客様。
松江市伊勢宮町にある「イマジン珈琲」で店員をしている吉岡幸さん。
実は吉岡さん、自主制作で本を出版されてしまったのです!
どんな本なのかといいますと…映画に関する内容で、さらには「自己紹介するとしたらこの一本」がテーマになっています。
タイトルはフランス語で「C'es t la Vie」。
セラヴィと読むそうです。
意味は「それぞれの人生」
実はこの本は吉岡さんが書いた本というわけではありません。
吉岡さんがこれまで出会ってきた映画好きな人たちに声をかけて作られた本なのです。
この本に参加している人たちは、物書きとしては初めての方がほとんど。
「え〜、私なんかが?」
と言いながら、でもやってみる!と書いて下さった方も居たそうです。
何度も書き直して仕上げた人も居たようですよ。
寄稿された方の中には私の知っている方もいて、「あ〜、こういう文章書かれそう!」とか逆に知らない方は、「どんな人なんだろう」なんて、その人に思いを馳せてみたりしました。
文章って本当に個性が出ますね。すてき。
さて、そのセラヴィですが、見た目は「本」だと気付かないと思います。
この厚い紙のカバーの中に折りたたまれて本誌が入っています。
広げると大きな一枚の紙に。
本というとページをめくるイメージですが、セラヴィは違います。
例えば、カフェで、喫茶店で、レストランで…
珈琲片手に新聞を開いているイメージで作られているのです。
読む人のそういった姿まで想像されているというこだわり。
セラヴィを広げて読む姿、それすら映画のヒトコマのようです。
こだわりというと、本の中に掲載されている映画の一場面を切り取った写真たち。
インターネットでいくらでも画像は手に入る時代ですが、堂々と出版したかった吉岡さんは出版社から画像をきちんと買い取り掲載しているそうです。
それでも条件は厳しいために、掲載に至る前は本当に大変だったとか。
そして一番こだわったのはやはり「紙」。
サンプルを作って本屋さんに置いて欲しいとお願いに行ったときのことです。
本屋さんから
「本屋という仕事をしている以上、紙にこだわった本にして欲しい。」
と言われたのだそうです。
当時はビニールの中に本誌を折りたたんで入れていたという吉岡さん。
この時、「本を作るのは紙だなぁ」と改めて思ったそうです。
そこから紙屋さんにでかけ膨大な紙の中から一番相応しいものを探しました。
置いて欲しいとお願いをした本屋さんにも何度も通い、最後に仕上がったものを持って行くと
「素晴らしいものができたね」
と言われたそうです。
その時の吉岡さんの表情が、お話から想像できました。
それにしても、なぜこんなに大変な思いをしてまで本を出版したのでしょうか。
それにはこんな思いがありました。
あるひ勤め先のイマジン珈琲でサラリーマンの方とお話をしていたとき、
「最近の若い子ってどんな映画観るの?」
と質問されました。
そのとき、そういえば同世代の子と映画の話をしたことがないなぁ…と思ったのだそうです。
吉岡さん自身は19歳の時に出会った映画「ミツバチのささやき」で衝撃を受け、映画が改めて好きになったそうです。
20歳を目前に、なんだかソワソワしている自分の心と主人公の女の子の気持ちが重なったのだとか。
それから、何度も見返している映画がこの作品。
映画は吉岡さんに様々な感情や発見を与えてくれたのでしょうね。
そして、もっともっと、日常で映画の会話が飛び交ったらいいのになぁ、と吉岡さんは思ったのでした。
サラリーマンの方との話から、何かやりたい、そう思いスタートしたのがこの本の制作でした。
本屋さんや以前本を出版した方に取材をしている内に次々協力者が現れ制作は一気にすすんでいきました。
大変なこともあったけど、多くの人の気持ちが込められたセラヴィ。
吉岡さんは本を作る楽しみを知ったとお話くださいました。
実は今回出版された本はVol.1。
「マイペースに、1、2と、出せたらいいなと…」
とのことですので、次もとっても楽しみです。
今度はどんなテーマで、どんな方々の記事が掲載されるのでしょう?
これからも本を通じて、いろんな方の人生を通じて、映画の魅力を発信し続けて頂きたいと思います♪
♪ ソングリスト ♪
10:32 衝動のファンファーレ/松室 政哉
10:37 チャーコール・ベイビー/ブラッド・オレンジ
10:53 ムーン・リバー/映画『ティファニーで朝食を』より