松江77.4MHz 浜田86.6MHz 邑智80.7MHz 大田82.1MHz 石見大和86.9MHz 隠岐82.7MHz 鳥取78.8MHz 羽須美87.3MHz 用瀬77.2MHz 智頭83.4MHz
2018.12.11
日曜日に雲南市木次町で開催された「雲南市芸術文化祭舞台部門『出雲神楽× 備中神楽北山社の共演』に行ってきました。
出雲神楽は主に、島根県東部に伝わる伝統芸能ということはみなさんご存知だと思います。
古来から舞い続けられ、ほとんどその形式を変える事無く継承されているのが魅力と言えると思います。
この日は、地元団体、深野こども神楽教室、佐世神楽社中、小河内神楽社中、西日登神楽社中が出演しましたが、
出雲神楽を継承する素晴らしい団体ばかりです。
各社中の舞台も、力強く、時に面白く、会場を沸かせながら見せてくれました。
また今回は飯南町在住、活動写真弁士の 景山酒時さんの分かりやすい解説付きで、より演目のストーリーが分かり楽しめたのはきっと私だけでは無いはずです。
景山さんは今日のために各社中団体を取材し神楽に向かう人々の心、姿勢も学んでおられ、ステージでは収まらなかったお話を舞台袖でも沢山話してくださいました。
以前私のラジオ番組にも出演していただき今回初共演させて頂けたことも嬉しいです。(番組ブログをさかのぼって頂くと掲載されている)
さぁ、そして今回、出雲神楽と備中神楽北山社の共演ということで、岡山県井原市の伝統文化として伝わるプロ神楽集団がゲストとしてお越しくださいました。
お越しくださったのは、岡山県井原市から備中神楽北山社 さんです。こちらはプロ集団なんですよね。
団長は鳥越さんという方ですが、その方によりますと、岡山県井原市でも、お祭りイベントとなると神楽が舞われるということで、そのあたりは非常に島根県と似ているというお話をされました。
そして気になるその神楽スタイル!
ステージには笹が2本立てられていて、そこに社名の描かれた大きな幕が張ってあります。さらに、その膜を横に開けると、今度は小さな四角い幕が出てきます。
実はこれ、大きな幕が雲、小さな幕が海を表しているんです。神様降りられるときは空から、ということで大きな幕を雲に、さらに下りられた神様は海を渡ってこられると言い伝えられているので、小さな幕は海に見立ててあるのだそうです。
ですので、大きな幕を引いて現れた神様が、小さな幕をバサバサ揺らしてからステージに現れる、これが備中神楽の特徴です。
さらにもう一つの特徴として、奏楽がなんと一人。太鼓と合いの手のみなんです。
笛の音が響かない神楽は初めてでしたのでとっても新鮮でした。
でも決して寂しくなく、大小、様々な音を使い分け、時には奏楽が出演する神様の会話の相手役になったりと、まぁみていても大変だなぁ!という感じでした。
衣装はカラフルで、中国の伝統芸能で用いられるようなものにも近いですね。
地域が変われば演目も違ってくるわけで、備中神楽で良く披露されるのは「サルタヒコの舞」という演目です。
簡単に言うと交通安全の神様として祀られている神様のお話です。
サルタヒコは、一人の神様の話ですが、備中神楽は「見せる」というところにも重点を置いている神楽ですので、この日は4人のサルタヒコが現れ、一糸乱れぬ舞、引き込まれました。会場からも拍手が自然と湧き上がっていました。
このあたり、見せる事への意識の高さを感じましたね。
そしてこの日のメインは、出雲神楽と備中神楽北山社の共演でした。それぞれ離れた地で、それぞれの神楽の研究をし前日練習で合わせ本番をむかえるという奇跡に近いステージとなりました!
出雲神楽はスペシャル若手チームが組まれ、遠くは京都から帰省して参加した人もいます。
演目は「オロチ退治」。
この共演では2つの神楽の個性は消えずうまく融合した素晴らしいステージでした!
備中北山社のオロチは、出雲神楽や石見神楽と違って口がガバーーーっと開き、口の中は真っ赤!その姿はとても恐ろしいし、胴体の頭に近い部分がとっても太く、食べられたらひとたまりもないな、と恐怖を感じずにはいられない姿をしてます。そのオロチと深野神楽のオロチがステージで暴れ、スサノオが鋭い剣さばきでステージ上を華麗に舞う。どきどきして、まばたきを忘れるほどでした。
備中神楽北山社はプロ集団。出雲若手神楽チームは言わばアマチュア。しかしそれぞれのプライドがぶつかり合いお互い高め合い1つの形となったよう感じました。手に汗握る素晴らしい時間でした。
♪ ソングリスト ♪
10:32 Stand Out Fit In/ONE OK ROCK
10:37 恋人たちのクリスマス/マライヤ・キャリー
10:47 その線は水平線/くるり
10:53 アイムホーム/山崎まさよし