エフエム山陰 緊急地震速報 2008年7月1日スタート

「緊急地震速報」をラジオが伝えることによる二次災害の懸念

現在、ラジオは、家庭や職場で聴かれているのと同じくらい、車の中で多くの方に聴かれています。 高速道路で高速運転中、カーラジオで「緊急地震速報」が伝えられた時、前の車との車間距離が十分でない場合は一台でも急ブレーキを踏む車があると、追突事故が起きる可能性があります。
また、長い橋の上を走行中やトンネルの中で「緊急地震速報」が伝えられた時、道路施設管理者は「高速道路の橋やトンネルの耐震構造は完璧」としていますが、人間の心理的には高いところや暗いところから早く逃れようと言う心理が働きます。
そこで、橋やトンネルの手前で急ブレーキをかけたり、橋の上、トンネルの中から急いで外れようと急加速したり、ということが考えられます。気象庁がデータを受け、検討会の資料として載せた千葉大学工学部の「複数ドライビングシミュレーターを用いた緊急地震速報の効果検討」では、結論として「前後に走行車両が居る状態で、高速道路に緊急地震速報を流すシミュレーター実験を行ったところ、前方車のみに警報を流した実験では前方車と後方車との車間距離が短くなり、2割が追突事故を起こしている。」としています。

これを防ぐには・・・

  1. 高速道路上では、車間距離を十分とる。
  2. 「緊急地震速報」を高速道路上で聞いたときは、後方を確認してハザードランプをつけ、ゆっくり減速して止められる状況にあったら、停車する。

以上のことを、「高速道路走行のこころえ」として、運転免許証取得時、更新時の講習、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアでのPR、ラジオを通じての事前PRなどが最低要件となります。
ラジオ各局もこのことを積極的にPRしますが、運転免許試験場、高速道路のSA、PAでの広報活動を期待します。