松江77.4MHz 浜田86.6MHz 邑智80.7MHz 大田82.1MHz 石見大和86.9MHz 隠岐82.7MHz 鳥取78.8MHz 羽須美87.3MHz 用瀬77.2MHz 智頭83.4MHz
2015.11.18 Wednesday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。
今回の担当は,
邑南町役場の森光美佐子さん。
・「邑南町」について。
邑南町という字は口に巴、それから南と書きます。
場所は島根県の真ん中で、広島県との県境に位置し、広さは419.2?、人口約1万2千人。
四季折々の素晴らしい自然と心豊かな人情あふれる街です。
子育て世代にやさしく住みやすいまちづくりを目指す「日本一の子育て村構想」」と自然豊かな大地と川の恵みにより育った食材を使って「ここでしか味わえない食や体験」をA級グルメと定義した「A級グルメ構想」を2本柱に揚げて定住促進に取り組んでいます。
・「INAKAイルミ」について。
2日間だけ邑南町の宇都井にあらわれるイルミネーションで、とても人気のあるイベントです。
平成22年に始まって、今年で6回目の開催となるんですが、高齢化率が60%を超える、住民約130人のこの集落に、毎年約8000人という、約60倍もの、たくさんの方が訪れています。
スタートのきっかけは、地元のLEDの企業「トリコン」の上田社長が、地域とJR三江線の活性化を願って、「イルミネーションを使って、何かイベントができないか」と提案されたことです。
それで、大阪の空間デザイン会社と連携して、このINAKAイルミが実現しました。
「INAKAイルミ」の舞台となるJR三江線の宇都井駅は『天空の駅』と呼ばれています。
地上6階の橋の上にある駅までの階段は、なんと116段あり、高さが20メートルもあります。
初めて訪れた方は、駅を下から見上げても、駅の上から見下ろしても、その光景にきっと圧倒されると思います。
「INAKAイルミ」の2日間は、駅周辺に5千本の黄金に輝くイルミネーションの稲穂が広がり、青く光る鉄橋が、ぽっかりと夜空に浮かびあがります。
その上を、警笛を鳴らしながら列車が到着する光景は、まさに「銀河鉄道」のようです。
来場者からは、都会にあるような派手なイルミネーションとは違って、時が止まったような空間がよかったとか、階段を上りきったところにある駅から集落を見渡すと、宇宙の駅に降り立ったような気がしたとか、現実から解放され異空間にいるような気持ちになった、というような感想をみなさんからいただいています。
・今年の「INAKAイルミ」は?
黄金のイルミ稲穂や、竹で作った大きなドーム、イノシシ・ハンザケ・アユなどの動物アートイルミの他に、地域の子供たちがデザインした影絵も登場します。
電気以外は、すべて地域住民手作りの作品です。
それから子ども達に大人気の「イルミマン」や「オニマン」も登場します。
体にLEDのラインをつけた10名が、田んぼの中で人文字を作ったり、器械体操などのパフォーマンスをするのが、「イルミマン」です。
また「オニマン」は「神楽の鬼」の着ぐるみですが、ただの着ぐるみではありません。全身黄金に光る着ぐるみです。
またイルミのほかにも、邑南町がすすめている「A級グルメ」の屋台村が宇都井にあらわれます。地域の団体が地元食材を使って、手作りの美味しい食事を用意しています。
石見和牛の串焼きや煮込み、石見ポークの鉄板焼き、地鶏やイノシシの串焼き、アユの塩焼き、ワッフル、ラーメン、カレーうどん、また浜田市と町のコラボした剣先イカのパスタなど盛りだくさんです。
地域の皆さんのチカラが光り輝くこの「INAKAイルミ」
「世界でここだけ、INAKAのあかり」を、ぜひご自分の目でご覧になってください。
カップルの方は、手をつないで、お互いの目を見てください。恋人の目の中にも、世界にここだけの明かりが映っているはずです。実際、INAKAイルミのボランティアとして参加されたご縁で、結婚された方たちもおられて、今年はお子さんも一緒に見に来てくださるといった、うれしい報告もいただいています。
〜二人の愛は、銀河鉄道に乗って、永遠(とわ)ものへと〜。
ですから、ぜひJR三江線でお越しください。
お車の場合は、羽須美中学校グラウンドに設置した臨時駐車場をご利用ください。無料シャトルバスを運行しています。
開催は、11月28日土曜日、29日日曜日、夕方4時から夜の8時半までです。皆さんのご来場をお待ちしています。
・今回の一曲
さだまさし「さくらほろほろ」
(邑南町のイメージソングです。今年の6月には、さだまさしさんご本人が邑南町にいらっしゃって、亀谷山八万神社で、町民と一緒に歌ってくださいました。)
次回は11月27日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1122
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2015.10.24 Saturday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。
今回の担当は
奥出雲観光文化協会の石原淳子さん。
・奥出雲町について。
奥出雲町は、松江市から車でおよそ1時間南に下った、広島県、鳥取県との県境に位置し、全国的なブランドとなっているお米を始め、和牛、しいたけ、エゴマなど特産品も豊富な緑豊かなまちです。
さらに、町内には3カ所温泉が有り、全てが美肌に効果のある泉質であることから「奥出雲美肌温泉郷」としても情報発信しています。
ちなみに、まちの名前に「奥」がついていることで、ものすごく田舎で不便な印象をお持ちの方もあるかもしれませんが、実は松江市へ出かけるのに車で1時間、出雲市に出かけるのも車で1時間、鳥取県米子市に出かけるにも車で1時間ちょっとです。
さらに広島県にでかけるにも先般開通した「やまなみ街道」のインターチェンジが近くにあるので、普段は静かな土地で暮らしながら、出かけるときも意外に便利と、住みやすいまちです。
・「奥出雲観光文化協会」の活動について。
町内外の皆さんに奥出雲町で楽しんでもらうため、見どころ、食べ処に、自然体験などの情報提供や、イベント案内などをしています。
紅葉のお問合せがひっきりなしにあるので、町民の皆さんに色づき具合をお聞きして、電話のほかに、奥出雲観光文化協会専用のウェブサイト「奥出雲ごこち」からもお伝えしています。
また、奥出雲町の観光大使「すさのおくん」と「いなたひめちゃん」といっしょに、県内外のイベントに参加することもあります。
観光に関するお問い合わせは、土日・祝日も毎日対応していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
・「奥出雲のそば」について。
仁多米で有名な奥出雲町ですが、奥出雲のそばも近年注目を集めています。
実は、江戸時代には、奥出雲のそばは将軍家への献上品になるほど珍重される極上品でした。
時代をさかのぼりますが、「たたら製鉄」がさかんだったころ。
実は、奥出雲町は世界で唯一、現在も「たたら製鉄」を操業しているまちなんです。たたら製鉄は大量の木炭が必要となる製鉄法なので、町内の豊富な森林資源を有効利用できた奥出雲町は、以前は国内の重要な鉄生産地帯でした。
そうなると、伐採した土地をどうするかが問題になります。多くは植林されましたが、一部の跡地では焼畑し、そばを栽培するところが出てきました。もともと、そばは痩せた土地でも簡単に収穫できる作物なので、栽培が普及したと考えられています。
栽培が盛んな横田地域は、標高が300〜700mあります。また、盆地状の地形ということもあって、昼夜の寒暖差が大きくなるため、そばの実が熟成され、さらに旨味と香りが増した、おいしい奥出雲のそばが生産されるようになりました。
・「横田小そば」について。
横田小そばは、古くから町内で栽培されていた在来種だったんですが、小粒で収量が少ない品種でした。
減反政策で余った田んぼに別の作物を作る際、「どうせなら収量の多いものを作ろう」ということで別の品種のそば栽培が盛んに行われるようになり、横田小そばを作る農家さんが減ったり、作っていても他の品種と交配が進んでしまい、純粋な在来種は絶滅寸前になっていました。
また一方で、過疎化に悩まされていた地域の皆さんが、必死に地域おこしの手段を探していた中、地元にしかない「横田小そば」に着目し、これを地域おこしの主役に、と考えたグループがありました。
しかし、すでに純粋な種は地元になく、島根県農業技術センターに保管してあった原種を1Kg提供いただいたのが平成16年。
最初の2年間は台風にあい、種を増やすことができませんでしたが、あきらめずに栽培を続け、3年目に60Kg、5年目には800Kgまで増やすことに成功。
ようやく農家の皆さんへ配れるだけの準備ができ、現在は多くの農家さんで栽培していただけるようになりました。
そして、香り、甘味、粘りがあって美味しい「横田小そば」がに甦りました。
・「奥出雲そば街道」と「秋の新そば祭り」について。
「奥出雲そば街道 2015新そばまつり」は、10月31日(土)から11月15日(日)までの間、町内国道314号線沿いの横田地域を中心に開催されます。
・今回の一曲
「雲太1号」安来のおじ(奥出雲椎茸PRソング)
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1120
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 03:52 PM comments (x) trackback (x)
2015.10.11 Sunday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。
今回の担当は,古代出雲歴史博物館専門学芸員 松尾充晶さん。
・古代出雲歴史博物館について。
島根の特色ある歴史・文化について、調査研究し、その成果を全国に発信しています。
博物館の中央ロビーには、出雲大社境内から2000年に発見された、「宇豆柱(うづばしら)」を展示しています。
また、テーマ別展示室では、出雲大社、出雲国風土記、青銅器の3つのテーマから、島根の古代文化を紹介しています。
そして、大きな企画展・特別展を、年に2〜3回開催しています。
前回は8月末まで琉球王国展を開催し、10,725人もの方に来館いただきました。
・現在開催中の、企画展「百八十神坐す出雲(ももやそがみいますいずも)」〜古代社会を支えた神祭り〜について。
平成19年の開館特別展「神々の至宝」展以来、神社や神々に関する展覧会をいくつか開催しましたが、美術品が中心だったり、新しい時代を扱うものばかりでした。
古代出雲の神祭りそのものに正面から取り組むのは、意外にも今回が初めての展覧会となります。古代社会において、神祭りがどのような意味をもったのか、古代国家の中で、出雲とはどのような地域だったのか、このような大きなテーマについて平成24〜26年度にかけて、島根県古代文化センターが研究事業をおこないました。今回の企画展は、その成果を皆様に見ていただく場になります。
今回のサブタイトルにある「古代社会を支えた神祭り」とあるように、古代のひとびとにとって神祭りはなくてはならないもので、今回の企画展では、その神祭りの謎を歴史的に読みときます。
古代の人々は、火山噴火や雨乞いなど、自然環境について祈っていました。
企画展の第1章ではそうした人々の祈りを「神祭りと自然環境」をテーマに、紹介します。
次に、第2章「古代王権と豪族の神祭り」では、古代国家誕生の鍵をにぎる大和や鹿島、そして出雲でおこなわれた重要な神祭りの謎にせまります。貴重な美しい神宝類も多数展示しています。
第3章「古代神社の実態」では、もともと山などの自然環境にいた神を、神社の建物に祭るようになった過程を、絵図や模型など、ビジュアルが楽しい作品を通じて紹介します。
第4章「百八十神が坐す国、出雲」は、今回の不思議な展覧会タイトルの謎解きをするコーナーです。
詳しくは展示をご覧いただきたいのですが、ひとことで言えば「出雲の180の神と社が、古代国家誕生を支えた」という大胆な仮説を提示しています。
このほか、出雲地域のあちこちに残る美しい神祭りの風景を、展示室の中で体感できる仕組みを設けています。
・講座やイベントについて。
連続講座は3回あります。10/11、10/25、11/1。いずれも当館講義室で午後1時半から3時まで、定員100名で無料。
関連イベントは子持勾玉作り体験、出土品そっくりのドングリクッキー作り、をおこないます(有料)。
講座、イベントのお申し込みお問い合わせは古代出雲歴史博物館まで。
古代の神と祈りの世界にひたっていただける、かつてない企画展になっています。ぜひお越しください。
・今回の一曲
ミスターチルドレン「祈り 〜涙の軌道」
次回は10月23日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1108
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 10:39 AM comments (x) trackback (x)
2015.09.30 Wednesday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。
今回の担当は、飯南町観光協会の伊藤和栄さん、飯南町注連縄企業組合棟梁の石橋真治さん。
「飯南町」について。
飯南町は旧赤来町と旧頓原町が合併して誕生した町です。島根県内での位置としては真ん中あたりの南よりで、広島県との県境にあります。大万木山や琴引山など1,000m級の山がそびえ、平坦地の標高が420mの高原の町です。
琴引山は『出雲国風土記』に登場する歴史の深い山で、出雲大社の大神であるオオクニヌシの琴があることが、その名の由来となっています。
日本最古の歴史書とも言われる『古事記』には、オオクニヌシが弓矢・太刀、スセリヒメ、琴をスサノオのもとから略奪する物語が記されていますが、スサノオの追跡をなんとか振り切ったオオクニヌシは、妻となるスセリヒメと共に、出雲平野が見渡せる琴引山に登って出雲の国づくりを構想した。という伝説もあります。
旧暦の10月には全国の神様が稲佐浜から出雲大社に集合されるというお話なんですが、実は、その前段がありまして、全国の神々は、先ず、出雲国の琴引山に降臨され、琴引山に源流がある、神戸川を伝って日本海へ出て、稲佐浜から出雲大社へお入りになる。というお話を飯南町では伝えています。この故事にちなんで、おとといの23日には、降臨される山頂を清める「神迎え祭」が琴引山山頂で行われたところです。
そんな出雲大社とのかかわりも深い、歴史のある飯南町は、日本最大とも言われる長さ13.5メートル、重さ4.5トンの出雲大社神楽殿の大しめ縄が誕生する町でもあります。
「大しめなわ」について。
あの出雲大社神楽殿の大しめなわの故郷でもある飯南町。
飯南町花栗という地域に、昔、出雲大社の分院があったのが縁で、記録に残っているところでいうと、昭和30年ごろから、地域の信者の方や有志が中心となって出雲大社へ大しめ縄を奉納していたようです。
昭和56年に出雲大社の新神楽殿が竣工した際には、新神楽殿に似合う、より大きな、日本のどこにもなかった大しめ縄のご依頼をいただきました。建設中の神楽殿にしめ縄の絵を描いたパネルをあててみて、大きさや形を決めるなど、試行錯誤の末、完成し奉納しました。
以降、およそ6年ごとに製作・奉納をしています。
現在、出雲大社神楽殿のかかる大しめ縄は、平成24年に奉納したもので、直径1.2メートル、長さ16メートルの長い、蛇のようなワラの束をクレーンと人力を使って、島根県知事ご夫妻、出雲大社権宮司様の激励のもと、一般にも公開しながら、飯南町で撚り合わせを行ったものです。
「大しめなわ創作館」について。
昨年の9月に、町に伝わる「しめ縄文化」の伝承と、「日本一大しめ縄の里 飯南町」をPRする施設として、道の駅頓原のとなりに開館しました。しめ縄に関する資料展示のほか、職人さんの指導を受けながら、しめ縄づくり体験もできます。
さらに、現在、全国各地からたくさんの、大しめ縄の製作依頼が入っているので、めったに見れない、大しめ縄の製作過程を間近で見学することが出来ます。
また、開館1周年のスタンプラリーを9月末まで、開催しています。和牛肉や新米などの飯南町の特産品、飯南町のマスコットキャラクターの特製ポロシャツなどが抽選であたります。
年末には、お正月用しめ縄の特売のイベントも開催予定ですので、是非こちらも忘れずにご来館下さい。
「しめなわの極意」について。
しめ縄は、神社様、またご家庭の神棚などにかけられるものですので、1本1本心を込めて大切に作らせていただいておりますのは当然ですが、しめ縄の材料となる「ワラ」に、こだわっています。
しめ縄づくり専用に、専用の稲を町内で栽培し、米が実る前の、青いうちに刈り取りをし、乾燥させ、状態の良いワラを選別して、しめ縄づくりに使用しています。
また、飯南町は高原地帯で、お米がおいしいと言われています。昼夜の寒暖の差が糖分をお米に溜め込むからだといわれていますが、ワラにも同様のことが言えまして、昼夜の寒暖の差によって、ワラは、脂分を溜め込み、しなやかで丈夫なワラが育ちます。
高原地帯である飯南町ならではの特徴だと思います。栽培される素地の良さ、また、実際にワラを綯い、しめ縄を撚り合せる前にも、ひと手間も、ふた手間もかかっていることをお伝えしたいと思います。
また、極意ということですが、一本一本手づくりですので、極意といったものではないかも知れませんが、仕上がりの形には気を使っています。
全国各地の神社様からご依頼をいただきますが、大しめ縄の形や大きさは、地域性があり、様々です。設計図などはありません。特に大しめ縄の場合、最終工程の「撚り合わせ」のやり直しができませんので、寄り合わせてみて、ご依頼の形に仕上がるか? 「しめのこ」のバランスは良いか?社殿の指定の場所に収まるか?
一発勝負なので、いってみれば、「勘」のようなところもあります。
飯南町観光協会は、今年、発足し、スタッフも20代30代を中心とした若々しい組織です。観光情報サイト「さとやまにあ」や、フェイスブックで日々情報を発信、がんばっておりますので是非是非のぞいて見て下さい。
・今回の一曲
六子「だんだん」
(伊藤さんの結婚式の時の思い出の曲です。都市部から島根に嫁いでくれた奥さんの状況とこの曲の歌詞が当てはまるところが多く、思い出に残っています。ご縁の国しまね、大しめ縄の故郷飯南町、観光協会でのお仕事を通じ、お知り合いになった方々との末長い縁を大事にしたいという思いをこめて)
次回は10月9日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1103
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2015.09.17 Thursday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。
今回の担当は、「アクアス」広報担当 近重尚弘さん。
・しまね海洋館「アクアス」について。
島根県西部の浜田市と江津市の境にまたがって建っていて、中四国最大級の水族館です。
「幸せのバブルリング?」でおなじみのシロイルカや4種類のペンギンをご覧いただけるペンギン館、日本海のサメを大量展示する神話の海、島根県の県魚トビウオなど、400種類1万点の海の仲間を展示しています。
9月23日までアクアス特別展「島根を征服!?おいしい魚大作戦!!」を開催しています。
しまねSUPER大使吉田くんと、島根県観光キャラクターしまねっこが、楽しく、おかしく、島根の美味しい魚やその美味しさの秘密、おすすめレシピまで紹介しています。
また昨年7月に生まれましたシロイルカの赤ちゃんは名前が「ミーリャ」に決定しました。ぜひミーリャに会いにアクアスに来てくださいね。
・館内の石見地方の磯を再現して、地元の海で泳ぐ魚たちを展示するスペースについて。
以前は「しまねの磯」という名前だったのですが、「石見万葉の磯」となって、リニューアルしました。
アクアスから車で数分のところに石見大崎鼻灯台がありますが、その灯台のある「辛の崎」は、万葉の歌人「柿本人麻呂」が歌を詠んだとされる場所の一つなんです。
万葉集におさめられている「つのさはふ 石見の海のことさへく 辛の崎なる海石にぞ 深海松生ふる 荒磯にぞ 玉藻は生ふる・・・」と始まる人麻呂の歌。
「荒涼とした石見の海の、辛の崎にある岩石には深海松が生え、荒磯には美しい藻が生えている・・・」といった石見の海の情景に、人麻呂の妻への深い愛を重ねて詠まれたこの歌からは、壮大で美しい日本海の風景が浮かんできます。
実際に「辛の崎」に立ってみますと、目の前には壮大な青の広がる日本海が、左右には白く長く続く美しい砂浜が広がっています。
今この現代でも、すばらしい風景をご覧いただけますので、「辛の崎」にお越しいただき、万葉の昔に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
そして今回アクアスは、人麻呂も見たのかもしれないこの石見の海の風景をモチーフに、リニューアルしました。
水槽は、海側から磯を見る風景にしたかったので、製作前には沖に出て海側から辛の崎を何度も見て回り構想を練りました。こうして完成した水槽は、青い空に、白い石見大崎鼻灯台の模型を配置した、印象に的なものとなりました。
岩に打ち付けるダイナミックな波を生み出して、大きなさらしを演出することで、より自然に近い磯の環境を再現し、生き物たちの姿を生き生きと見せています。
人麻呂が詠んだ歌も歌碑にして、来館者にみていただけるようにしています。
9月21日(月)まで、アクアスでは65歳以上の方は入館料が無料となります。ぜひ秋の大型連休はアクアスに家族みなさんでお出かけくださいね。
・今回の一曲
「どんちっち」富岡美保
現在開催中の特別展「島根を征服!?おいしい魚大作戦!!」では島根県のおいしい魚を紹介しています。アクアスの地元浜田市が誇るブランド3魚といえば、アジ・ノドグロ・カレイのどんちっち3魚です。このどんちっち3魚をPRするための曲です。浜田市水産物ブランド化戦略会議が制作しました。
次回は9月25日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1100
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 10:31 AM comments (x) trackback (x)