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2019.01.26 Saturday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介しておりますしまね学講座、今回は島根の文化財について。
担当は、島根県教育庁文化財担当参事の丹羽野裕さん。
・文化財の基礎知識について。
文化というのは、大きく言えば人間の活動のありかたそのものです。ですので、現代でも「生活文化」とか言います。財は財産という意味ですから、人間の活動に関係する財産というのが大きな意味です。ただ、普通はとても大切なもの、という感覚で使われることが多いですね。国や県などは、歴史上とても大切なものを文化財として指定しています。重要文化財とか聞いたことあるでしょう。そのなかで特に重要なものが国宝です。ほかにも無形文化財とか、史跡とか種類はいろいろあります。
・島根の文化財について。
島根の歴史文化の豊かさを象徴していますね。ここで一つ宣伝。ここにある『しまねの文化財』という本が昨年刊行されました。先ほどの県と国が指定した文化財のほぼすべてをカラー写真を交えて紹介しています。A4版オールカラー174ページの大部で2500円。県内主要書店やインターネットでお買い求めいただけます。これを読めば、島根の文化財通になれそうです。
日本で一番国の指定文化財が多い都道府県はどこかというと、東京なんです。ふつうは京都とか奈良とかだと思いますよね。なぜかというと絵画とか工芸品とか彫刻とか、動かすことのできる重要文化財などは博物館や美術館がもっていることが多くて、東京には特に財を成した方が作られた美術館が多いんです。なので、全体の数は歴史文化の豊かさを必ずしも反映してません。そこで、地域の歴史に密着した文化財として、史跡名勝天然記念物を取り上げたいと思います。
史跡は歴史的に重要な場所、例えば遺跡とか古墳とか城跡とかが代表です。名勝は庭園や昔からめでられてきた景勝地、益田の雪舟庭園とかがあります。天然記念物は自然の造形で優れたもの、隠岐の國賀とかです。どれも不動産ですから土地に密着しています。つまりこれらの数は地域の歴史文化の豊かさを反映していることになります。
・おすすめの史跡、名勝、天然記念物について。
まずは史跡。
隠岐の国分寺ですね。今でも国分寺というお寺があるんですが、その真下に奈良時代のお寺の跡が出てきました。国分寺では有名な蓮華会舞が行われていて、今古代出雲歴史博物館で隠岐の祭礼と芸能展をやってます。その関連イベントで2月10日に蓮華会舞を上演しますので是非博物館にお越しください。
次は名勝。
津和野の旧堀氏庭園です。秋の紅葉は抜群です。笹が谷鉱山を経営していた堀氏の住宅や庭園はじめ明治の堀氏が経営した病院も指定されており、今は地元産食材を利用したレストランにもなってます。
そして、天然記念物。
松江市島根町加賀の潜戸です。日本海にできた洞穴ですごい迫力があります。ここは1300年前に編纂された『出雲国風土記』に、佐太の大神が誕生した場所として登場していて、歴史的にも価値が高いところ。三月からは遊覧船も運行されます。
島根の文化財にもどんどん触れてみてください。
・今日の一曲
イルカ「あのころの僕は」
次回は2月8日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1536
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 11:47 AM comments (x) trackback (x)