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「おがっちの島根学講座!みたいな!」9月25日

2015.09.30 Wednesday

投稿者:おがっち

おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を紹介してきます。

今回の担当は、飯南町観光協会の伊藤和栄さん、飯南町注連縄企業組合棟梁の石橋真治さん。

「飯南町」について。

飯南町は旧赤来町と旧頓原町が合併して誕生した町です。島根県内での位置としては真ん中あたりの南よりで、広島県との県境にあります。大万木山や琴引山など1,000m級の山がそびえ、平坦地の標高が420mの高原の町です。

琴引山は『出雲国風土記』に登場する歴史の深い山で、出雲大社の大神であるオオクニヌシの琴があることが、その名の由来となっています。
日本最古の歴史書とも言われる『古事記』には、オオクニヌシが弓矢・太刀、スセリヒメ、琴をスサノオのもとから略奪する物語が記されていますが、スサノオの追跡をなんとか振り切ったオオクニヌシは、妻となるスセリヒメと共に、出雲平野が見渡せる琴引山に登って出雲の国づくりを構想した。という伝説もあります。

旧暦の10月には全国の神様が稲佐浜から出雲大社に集合されるというお話なんですが、実は、その前段がありまして、全国の神々は、先ず、出雲国の琴引山に降臨され、琴引山に源流がある、神戸川を伝って日本海へ出て、稲佐浜から出雲大社へお入りになる。というお話を飯南町では伝えています。この故事にちなんで、おとといの23日には、降臨される山頂を清める「神迎え祭」が琴引山山頂で行われたところです。
そんな出雲大社とのかかわりも深い、歴史のある飯南町は、日本最大とも言われる長さ13.5メートル、重さ4.5トンの出雲大社神楽殿の大しめ縄が誕生する町でもあります。

「大しめなわ」について。
あの出雲大社神楽殿の大しめなわの故郷でもある飯南町。
飯南町花栗という地域に、昔、出雲大社の分院があったのが縁で、記録に残っているところでいうと、昭和30年ごろから、地域の信者の方や有志が中心となって出雲大社へ大しめ縄を奉納していたようです。

昭和56年に出雲大社の新神楽殿が竣工した際には、新神楽殿に似合う、より大きな、日本のどこにもなかった大しめ縄のご依頼をいただきました。建設中の神楽殿にしめ縄の絵を描いたパネルをあててみて、大きさや形を決めるなど、試行錯誤の末、完成し奉納しました。
以降、およそ6年ごとに製作・奉納をしています。

現在、出雲大社神楽殿のかかる大しめ縄は、平成24年に奉納したもので、直径1.2メートル、長さ16メートルの長い、蛇のようなワラの束をクレーンと人力を使って、島根県知事ご夫妻、出雲大社権宮司様の激励のもと、一般にも公開しながら、飯南町で撚り合わせを行ったものです。

「大しめなわ創作館」について。
昨年の9月に、町に伝わる「しめ縄文化」の伝承と、「日本一大しめ縄の里 飯南町」をPRする施設として、道の駅頓原のとなりに開館しました。しめ縄に関する資料展示のほか、職人さんの指導を受けながら、しめ縄づくり体験もできます。
さらに、現在、全国各地からたくさんの、大しめ縄の製作依頼が入っているので、めったに見れない、大しめ縄の製作過程を間近で見学することが出来ます。

また、開館1周年のスタンプラリーを9月末まで、開催しています。和牛肉や新米などの飯南町の特産品、飯南町のマスコットキャラクターの特製ポロシャツなどが抽選であたります。

年末には、お正月用しめ縄の特売のイベントも開催予定ですので、是非こちらも忘れずにご来館下さい。

「しめなわの極意」について。
しめ縄は、神社様、またご家庭の神棚などにかけられるものですので、1本1本心を込めて大切に作らせていただいておりますのは当然ですが、しめ縄の材料となる「ワラ」に、こだわっています。
しめ縄づくり専用に、専用の稲を町内で栽培し、米が実る前の、青いうちに刈り取りをし、乾燥させ、状態の良いワラを選別して、しめ縄づくりに使用しています。
また、飯南町は高原地帯で、お米がおいしいと言われています。昼夜の寒暖の差が糖分をお米に溜め込むからだといわれていますが、ワラにも同様のことが言えまして、昼夜の寒暖の差によって、ワラは、脂分を溜め込み、しなやかで丈夫なワラが育ちます。
高原地帯である飯南町ならではの特徴だと思います。栽培される素地の良さ、また、実際にワラを綯い、しめ縄を撚り合せる前にも、ひと手間も、ふた手間もかかっていることをお伝えしたいと思います。

また、極意ということですが、一本一本手づくりですので、極意といったものではないかも知れませんが、仕上がりの形には気を使っています。
全国各地の神社様からご依頼をいただきますが、大しめ縄の形や大きさは、地域性があり、様々です。設計図などはありません。特に大しめ縄の場合、最終工程の「撚り合わせ」のやり直しができませんので、寄り合わせてみて、ご依頼の形に仕上がるか? 「しめのこ」のバランスは良いか?社殿の指定の場所に収まるか? 
一発勝負なので、いってみれば、「勘」のようなところもあります。

飯南町観光協会は、今年、発足し、スタッフも20代30代を中心とした若々しい組織です。観光情報サイト「さとやまにあ」や、フェイスブックで日々情報を発信、がんばっておりますので是非是非のぞいて見て下さい。


・今回の一曲
六子「だんだん」
(伊藤さんの結婚式の時の思い出の曲です。都市部から島根に嫁いでくれた奥さんの状況とこの曲の歌詞が当てはまるところが多く、思い出に残っています。ご縁の国しまね、大しめ縄の故郷飯南町、観光協会でのお仕事を通じ、お知り合いになった方々との末長い縁を大事にしたいという思いをこめて)


次回は10月9日の放送です。

http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1103
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 01:55 PM comments (x) trackback (x)

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