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2014.04.16 Wednesday
おがっちの「島根学講座!みたいな!」
このコーナーは、みんなで島根のことをいろいろ勉強していこう!というものです。
今回の担当は、リンリンさん。
・「松江の和菓子」のお話でした。
春の和菓子と言えば、「桜餅」。
桜餅は、「2種類」あります。
松江で桜餅というと、ピンク色のクレープ状の薄皮にこし餡をつつみ、塩漬けした桜の葉でくるんだ桜餅で「長命寺桜餅」と呼ばれています。
クレープ状の桜餅は、江戸向島の長命寺を起源とすることから、こちらが一般的なのは、関東を中心に、東北の一部、そして、山陰。
西日本の中では飛び地状態で、山陰だけが、「長命寺風」なのです。
もう一つは、道明寺粉を蒸したものにこし餡を包み、俵型にまとめて桜の葉でくるんだ「道明寺桜餅」。こちらは、ぶつぶつした食感ともちもち感が特徴です。
道明寺粉の由来が大阪にある道明寺から来ていることから、関西を中心に西日本で桜餅といえば、この「道明寺桜餅」が一般的です。
松江は、京都、金沢と並び、日本有数のお菓子処と呼ばれるほど、人々の生活とお茶・お菓子が深く結びついています。
日常的に緑茶や抹茶をよく飲みますが、これは、江戸時代後期の松江藩第7代藩主松平治郷の影響が大きいです。
治郷は「不昧」の号で知られていますが、「不昧流」の茶道を興し、その類まれな美的センスで多くの茶道具や名器の収集を行っています。
茶事に用いる菓子類も精選され発達し、100を超える菓子が作られました。
今も「不昧公好み」と呼ばれ、山川や菜種の里、若草など、松江を代表するお菓子として親しまれています。
「山川」は、日本三大銘菓の一つです。
もち米で作った寒梅粉と砂糖を混ぜた少し塩味の落雁で、紅白の2種類あり、紅は紅葉、白は水を表しています。
不昧公が命名し、「秋は山川」と言われるほど、好んでお茶会で愛用したようです。
「菜種の里」は、寒梅粉と砂糖を使ったしっとりとした落雁で、鮮やかな黄色の中に炒って弾けた白い玄米を散らし、春の菜の花畑を蝶が飛び交う様子を表現したお菓子です。
抹茶と一緒に食べると、口の中でスッと溶けて、上品な甘さが広がります。
「若草」は、良質のもち米で作った拍子木型の求肥を芯に、若草色の寒梅粉をまぶしたお菓子です。
初春から晩春へと緑色を変化させ、季節の移ろいを表しています。
今年3月に秋篠宮紀子様が島根県をご訪問され、松江歴史館を視察された際に、和菓子作りを体験されました。
作られたお菓子は、「初音」という名前のウグイスをかたどった上生菓子です。
黄緑色の羽のところにピンクの梅の花がついた、とてもやさしい、かわいらしいお菓子を作られ、お持ち帰りになりました。
和菓子は見ているだけで、移ろいゆく季節を感じることができます。
繊細な日本人だけができる匠の技ですね。
花見をしながら、抹茶と和菓子でゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
今回の一曲。
ドキドキドン!1年生/ぶんけかな
次回は、4月25日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=904
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 08:35 AM comments (x) trackback (x)