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2016.11.14 Monday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は島根県立美術館の企画展について。
担当は、島根県立美術館の宮本彩子さんです。
・「島根県立美術館」について。
島根県立美術館は、宍道湖のほとりに建つ1999年に開館した美術館で、
縁結びスポットとして人気の「宍道湖うさぎ」や、
夕陽が綺麗に見える美術館としても有名です。
今年で開館18年目を迎え、先々月9月末には、来館者500万人を達成しました。
・「コレクション展」について。
2Fのコレクション展では、所蔵品を分野ごとにテーマを立てて展示紹介しています。
5つの部屋で、年に合計40回以上の展示替えをしており、何度来てもお楽しみいただけます。
・コレクション展「河井?次郎 没後50年」について。
河井は明治23年、安来市に生まれ、東京高等工業学校で陶芸の基礎を学んだ後、京都市立陶磁器試験場に勤め、以後生涯、京都で制作します。
その作風は大きく三期に分けられ、大正期までの前期には中国陶磁を手本に制作し、昭和に入って始まる中期には民芸運動に傾倒します。
そして戦後以降の後期には自由な造形を展開していきます。
展示は、館蔵品により、初期作品から最晩年まで、生涯を通してご覧いただける内容となっています。
本展では特に、河井自身が京都で制作をしながらも交流を持ち続けた地元島根との交流の様子をご紹介しています。
たとえば、この作品を制作した年に出雲市斐川町の窯元、出西窯を訪れて制作指導した、などの紹介です。
河井が、生涯を通して常に島根との交流を持ち続けたことを作品を通してご覧いただけます。
島根県立美術館では、現在コレクション展「河井寛次郎 没後50年」を1月9日まで開催しています。河井の作品はどれも、エネルギーあるいきいきと充実した造形で、見ていると豊かな気持ちになれる作品ばかりです。河井のすばらしい造形にふれる機会としていただけたら嬉しく思います。
また没後50年の今年は、当館だけでなく安来市の加納美術館をはじめ、全国でも展覧会が多数開催されていますので、ぜひみなさま足を運んでみてください。
今回の一曲
ルイ・アームストロング「この素晴らしき世界」
(この曲は、河井が亡くなった1966年の翌年にリリースされ、世界的に大ヒットした1960年代を代表する名曲のひとつです。時代はベトナム戦争のさなか、ジャズミュージシャンのルイは世界平和を願ってこの曲を歌いました。一方、河井?次郎は陶磁器にとどまらず、書や言葉も作品も多くあり、晩年には、「この世このまま大調和」という有名な言葉を残しています。
この言葉は「世界は全てうまく成り立っている」と充ち足りた河井の世界観を表しており、この曲の歌詞とも少し通じるところがあるのではないかと思います。)
次回は11月25日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1254
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 11:01 AM comments (x) trackback (x)