松江77.4MHz 浜田86.6MHz 邑智80.7MHz 大田82.1MHz 石見大和86.9MHz 隠岐82.7MHz 鳥取78.8MHz 羽須美87.3MHz 用瀬77.2MHz 智頭83.4MHz

おがっちのレトロ本舗 永遠のミーハー人間おがっちとシンガーソング100円ライター安来のおじが送る生放送

リクエスト&メッセージはこちらから おがっちのレトロ本舗 永遠のミーハー人間おがっちとシンガーソング100円ライター安来のおじが送る生放送

<<次の記事

前の記事>>

[おがっちの島根学講座!みたいな!」3月24日

2017.03.25 Saturday

投稿者:おがっち

地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は、開館10周年を記念した企画展が開催される島根県立古代出雲歴史博物館です。

担当は、古代出雲歴史博物館の吉永さんです。

古代出雲歴史博物館といえば、鎌倉時代の出雲大社を支えていた巨大な宇豆柱や、国宝の青銅器をたくさん展示していることなどで、皆さんよくご存じだと思いますが、平成19年3月10日に開館して、ちょうど10年となりました。

・開館10周年を記念した企画展「出雲国風土記―語り継がれる古代の出雲」について。

『出雲国風土記』というのは、今から約1300年前に編纂された、「国政調査報告書」のような文書です。

朝廷から地域の特産物や動植物、土地の状態や山・川などの名前の由来、昔話や珍しい話などを調べて、報告するように命じられて作成されました。

ですから「出雲国風土記」を読むと、奈良時代の出雲がどのような国だったのか、詳しくわかります。

全国約60ヶ国で、同じような「風土記」が作成されたはずなんですが、現在伝わっているのは、常陸・播磨・豊後・肥前、そして出雲の5ヶ国だけです。

しかも、ほぼ完全な形で残っているのは『出雲国風土記』だけなので、とても貴重な資料です。

・企画展の内容について。

『出雲国風土記』という言葉は、皆さんも聞いたことはあると思うんですが、読んだことがある人はまずいらっしゃらないと思います。
そして、どういう形なのかも、ほとんど知られていません。

そこで、展覧会では、『出雲国風土記』がいかに「大作」であったかを知ってもらうため、当時の形に推定復元した『出雲国風土記』の巻子(かんす)が、皆さんをお迎えします。
かんすというのは、巻物のことです。
風土記として作られたときは、おそらく巻物の形だったと考えられています。

上巻が約10メートル、下巻だと約12.5メートルもあって、ひろげた姿は圧巻です。400字詰め原稿用紙だと40枚以上の大作です。
すべて漢字でとても読みづらいですが、登場する地名の中には、なんと今と同じものがあり、風土記の時代も今と同じ地名で呼ばれていたのかと、きっと皆さん驚かれると思います。
探してみると『出雲国風土記』がずっと身近に感じられますよ。

そして巻子仕立ての次は、「出雲国風土記」そのものを展示します。
といっても作成当時の現物ではなく、長年にわたって書き写された150本以上の写本から選りすぐった優品を、一堂にご覧いただけます。

そのなかには戦国大名で文化人でもあった細川幽斎が書き写させたものや、尾張藩主の徳川義直が書き写させて日御碕神社に奉納したものなどがあります。
有力な大名や文化人が、出雲に対して強い関心をもっていたことがよくわかりますよね。
『出雲国風土記』には、神社や寺院、宴の様子や、ものづくりなども記されていて、古代出雲の人々のくらしがわかります。
それから、男性と女性が歌い踊っているように見える埴輪「踊る人物」や、古代の出雲にも生息していたムササビの埴輪も展示します。ムササビは、まるで滑空しているみたいでかわいいですよ。
ほかにも、「国引き神話」をマッピング映像で紹介するコーナーや出雲国国府周辺の大型の復元模型があったり、盛りだくさんの展覧会です。

・関連事業について。

4月23日には、シンポジウム「語り継がれる神話、読み継がれる風土記」を出雲市の大社文化プレイスうらら館で行います。

東京大学の佐藤信先生の講演や、奈良県の万葉文化館と、三重県の斎宮歴史博物館の学芸員の方にも参加していただくパネルディスカッションもあります。

神話や風土記について知る絶好の機会です。
 
『出雲国風土記』、そして、古代の出雲を知るまたとない機会です。開館10周年を迎えた古代出雲歴史博物館に是非お越しください。


・今日の一曲
童謡「浦島太郎」

子どものころ、誰もが聞いたり、口ずさんだりしたことのある童謡だと思いますが、実はこの「浦島太郎」の話、「風土記」に詳しく記されているんです。『出雲国風土記』ではないんですが、はたしてどこの国の「風土記」なのか、展覧会場で、是非答えを探してみてください。


http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1308
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 09:02 AM comments (x) trackback (x)

<<次の記事

前の記事>>

ページトップへ戻る