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2017.09.23 Saturday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は「安来市」です。
担当は、安来市文化スポーツ振興課の石倉司さんと岩田貴詞さん。
・「出雲國たたら風土記〜鉄づくり千年が生んだ物語〜」が日本遺産に登録されたことについて。
日本遺産「出雲國たたら風土記」は、昨年4月に文化庁の認定を受けました。サブタイトルに「鉄づくり千年が生んだ物語」とあるように、今の安来は「たたら製鉄なくしては生まれなかった!」と言っても過言ではありません。
全国的に有名は「安来節」も、たたらなくしては生まれませんでした。
江戸時代、奥出雲で生産された鉄は、全国へ送るため、安来などの港に運ばれました。
鉄の集積地となった安来には多くの人が集まって来たのですが、それにつれて、各地の船頭が唄う様々な土地の民謡も安来に入って来ました。これらの影響を受けて生まれたのが、「民謡安来節」です。
ほかにも、鉄の輸送に使われた街道筋の宿場町や温泉も大いに賑わい、今の安来の景観や経済、文化につながっています。
・9月9日にオープンした安来市総合文化ホール「アルテピア」について。
随所に「たたら」のイメージを使用しておりまして、例えば外観は、壁面が縦方向のストライプを基調としたコンクリートの打ち放しになっているんですが、これは「鋼」をイメージしています。
さらに、小ホールの外壁にもたたらの炎をイメージした模様が入っています。この模様は、長く市民の皆さまに親しまれた旧市民会館で使用されていた「錦山焼きタイル」をアクセントとして再利用しています。
杉板型枠を用いて壁面に杉板模様を施すことで、周囲の自然との一体感を生むようにしています。
・「アルテピア」の由来について。
「アルテ」は芸術を表すスペイン語とイタリア語のアルテ(arte)。「ピア」は理想郷を表す(utopia)のピアを意味しています。安来市の文化・芸術の拠点となる施設であり、多くの人々に親しまれる素晴らしい施設となりますようにとの願いが込められています。また、アルテピアのロゴマークは、文化芸術の発展をもたらす光として発信していけるよう火をモチーフにした赤いデザインとなっています。
・施設の特徴について。
アルテピアは、約3.9ヘクタールの広々とした敷地に、1,008人収容の大ホールと300人収容の小ホール、ほか展示室、会議室や練習室などを備えています。駐車場も最大で540台分あり、利用しやすい環境となっています。
さらに・・・
たたらと言えば切っても切り離せないのが「炎」ですが、このアルテピアでは、館内の空調熱源の一部に、安来市の公共施設で初となる木質チップを燃料としたボイラーを採用しています。CO2排出量の削減を図るとともに、市内で発生する未利用間伐材などの活用により、森林樹木の循環も促進しているんですよ。
・開館記念事業について。
9月18日には、「松竹大歌舞伎」のこけら落とし公演があり、昼夜ともに完売で多くの方にご来場いただきました。
今後、10月8日には、「たたら侍」の映画上映を行う予定です。当日は錦織監督の舞台挨拶もありますので、まだご覧になっておられない方はもちろん、ご覧になった方も是非ご来場ください。
また、11月19日には世界観客数700万人を動員した和太鼓集団「ドラム・タオ」による公演もあります。
そのほか、小ホールや展示室でもイベントの企画がありますので、ぜひアルテピアホームページをご覧ください!
アルテピアは、「演じる、観る・聴く、集う」を基本理念とした、市民の皆様の交流拠点です。ぜひお気軽にお越しください。
・今日の一曲
安来市の歌「愛しふるさと安来」HANZO・田部由美子
(合併10周年を記念して、安来市出身の音楽家であるHANZOさんと田部由美子さんに作詞・作曲を安来市が依頼し作成されました。9月9日のアルテピアの開館記念式典では田部由美子さんにお越しいただき歌っていただきました。全ての小学校では、今月の歌として朝の会など、あるいは音楽の授業で歌っています。また、市内の全小・中学校が参加する連合音楽会でも、参加者全員で合唱を行っていますよ。
昨年、広瀬中央交流センターで開催しましたバリトン歌手のヴィタリ・ユシュマノフコンサートでは、地元の小学生との共演曲として使用し、ヴィタリさんと地元の子どもたちとをつなぐ想い出の曲となりました。)
次回は10月13日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1372
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 01:26 PM comments (x) trackback (x)