松江77.4MHz 浜田86.6MHz 邑智80.7MHz 大田82.1MHz 石見大和86.9MHz 隠岐82.7MHz 鳥取78.8MHz 羽須美87.3MHz 用瀬77.2MHz 智頭83.4MHz
2017.05.16 Tuesday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は、廃線が決まった三江線沿線の川本町でのイベントについて。
担当は、川本町観光協会の大久保一則さん。
・「川本町」と「三江線」について。
川本町は島根県の中央に位置する人口3,400人の小さな町です。代表的な特産品はエゴマです。
三江線は広島県三次市と島根県江津市を結ぶ全長108キロのローカル線です。
中国地方最大の河川「江の川」と並ぶように整備され、古くから交通の手段として活用されてきました。
川本町には三江線の駅は3駅ほどあり、通勤、通学の重要な交通手段として長年利用されています。
川本町の中心にある石見川本駅は昭和9年に運行が始まり、約80年の歴史に幕を閉じることになります。
町の中に三江線が走っていることは当たり前の風景であり、それがなくなると思うとやはり寂しいです。
廃線はとても寂しいことですが、そのニュースを聞いて全国からお客様が訪れてくれます。それがとても嬉しく、素敵な町だね、ありがとう、と言っていただけることがとても励みになります。
・廃止決定以降の賑わいについて。
土日のお昼の便には100名近くのお客様が乗車されることもあります。
青春18きっぷの期間中は150名のお客様がお越しになられました。
駅では観光案内をする方や出店を出して盛り上げてくれる方など、町民全体でおもてなしをしようという気運が高まっています。
また、12時18分到着便ではお出迎えをし、13時45分出発便に手を振ってお見送りをすることが日常となり、今では毎日行っています。
・川本町観光協会での「おもてなしサロン」について。
駅前の空き店舗を利用し、主に観光案内や店舗の紹介を中心に行っています。
訪問客の方は「ご飯はどこに食べに行ったらよい?」「名所はどこ?」とよく聞かれます。
そこで町の魅力を伝えています。
また、「どこから来られたんですか?」と質問すると、会話が弾みとても喜んでくださいます。北海道や鹿児島、海外の方とも出会いました。
・先月はイベントについて。
3月5日に初めての試みで、「3月5日は三江線の日」と、語呂合わせで結びつけ、駅舎などを使用してイベントを行いました。
関係機関の協力をえて、写真展、JRこども制服試着コーナー、特産品販売、三江線書籍販売、鉄道模型の展示などを行いました。
大変な賑わいを見せ、写真展を見て歴史を振り返られるお年寄りから、制服を試着してうきうきする子どもたちまで、たくさんの方に喜んでいただくことができました。
今後は、青春18切符の期間に合わせて、イベントを行っていきたいと思います。
廃線となることはとても寂しいことですが、来ていただいたお客様に、廃線となった後も、今度はバスや車で来てみたいな。と思ってもらえるようなおもてなしをしていきたいと思います。
まだ三江線に乗られたことのない方、川本町に来られたことのない方、廃線になれば本当に乗れなくなってしまいます。是非ともお越しください。
石見川本駅でお待ちしています。
・今日の一曲
KOTONOHA 「島根中央高校応援ソング 手をつなごう」
廃線となる三江線ですが、毎日島根中央高校生たちが通学に利用しています。その高校生たちを応援する歌です。
三江線で登下校することができるのもあと1年。三江線とともに島根中央高校も応援していきたいと思います。
次回は5月26日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1321
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2017.04.30 Sunday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今年度第1回の今回は地域と「スポーツ」との関わりについて。
出雲市に拠点を置いて活動中の女子サッカーチーム「ディオッサ出雲F.C」について紹介します。
担当は、「ディオッサ出雲F.C」キャプテンの大澤由佳さん。
・「ディオッサ出雲F.C」について。
ディオッサ出雲F.C.は、1991年に誕生したFootballClubいずもレディース(前進の出雲FCレディース)を改め、2011年に生まれ変わりました。
小学生から大人まで4つのグループに分かれ、活動しています。
私はトップチームに所属し、今季キャプテンを務めています。
トップチームには21名が在籍し、うち2名が日系ブラジル人選手、平均年齢23歳の個性溢れる、勢いのあるメンバーで構成されています。
・東京都からIターンされた大澤さんは、なぜ、この出雲でプレーしようと思われたのですか?
大学卒業後、サッカーの指導者として就職し2年間勤めましたが、プレーヤーとしての気持ちが捨て切れず、現役復帰することを決めました。
出雲でプレーするきっかけは、大学時代にお世話になっていたコーチの紹介です。
・大澤さんはじめ皆さん仕事とサッカーを両立していらっしゃるんですよね?
私は保育園で運動指導員として勤務しながら、仕事が終わったら毎日、練習・筋トレなどに励んでいます。
・大澤さんがこの島根・出雲で活動する中で何か印象的なエピソードがあれば教えて頂けますか?
出雲の人は温かいと感じています。自分のことより、他人のことを真っ先に考えている人が多いと感じています。 最初は言葉もわからなかったのですが、今では慣れて、とてもあたたかさを感じています。
・今後のチーム、そして個人としての目標は?
なでしこリーグ参入を果たすことが今季の最大の目標です。
そのために自身のコンディションをあげること、そしてチームをひとつにまとめることに全力を注ぎます。
「ディオッサ出雲F.C」地域みんなで盛り上げていきましょう。
・今日の曲
GReeeeN 「道」
サッカーで苦しんでいるときにこの曲を聴いて、踏ん張っています。
次回は5月12日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1316
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2017.03.25 Saturday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は、開館10周年を記念した企画展が開催される島根県立古代出雲歴史博物館です。
担当は、古代出雲歴史博物館の吉永さんです。
古代出雲歴史博物館といえば、鎌倉時代の出雲大社を支えていた巨大な宇豆柱や、国宝の青銅器をたくさん展示していることなどで、皆さんよくご存じだと思いますが、平成19年3月10日に開館して、ちょうど10年となりました。
・開館10周年を記念した企画展「出雲国風土記―語り継がれる古代の出雲」について。
『出雲国風土記』というのは、今から約1300年前に編纂された、「国政調査報告書」のような文書です。
朝廷から地域の特産物や動植物、土地の状態や山・川などの名前の由来、昔話や珍しい話などを調べて、報告するように命じられて作成されました。
ですから「出雲国風土記」を読むと、奈良時代の出雲がどのような国だったのか、詳しくわかります。
全国約60ヶ国で、同じような「風土記」が作成されたはずなんですが、現在伝わっているのは、常陸・播磨・豊後・肥前、そして出雲の5ヶ国だけです。
しかも、ほぼ完全な形で残っているのは『出雲国風土記』だけなので、とても貴重な資料です。
・企画展の内容について。
『出雲国風土記』という言葉は、皆さんも聞いたことはあると思うんですが、読んだことがある人はまずいらっしゃらないと思います。
そして、どういう形なのかも、ほとんど知られていません。
そこで、展覧会では、『出雲国風土記』がいかに「大作」であったかを知ってもらうため、当時の形に推定復元した『出雲国風土記』の巻子(かんす)が、皆さんをお迎えします。
かんすというのは、巻物のことです。
風土記として作られたときは、おそらく巻物の形だったと考えられています。
上巻が約10メートル、下巻だと約12.5メートルもあって、ひろげた姿は圧巻です。400字詰め原稿用紙だと40枚以上の大作です。
すべて漢字でとても読みづらいですが、登場する地名の中には、なんと今と同じものがあり、風土記の時代も今と同じ地名で呼ばれていたのかと、きっと皆さん驚かれると思います。
探してみると『出雲国風土記』がずっと身近に感じられますよ。
そして巻子仕立ての次は、「出雲国風土記」そのものを展示します。
といっても作成当時の現物ではなく、長年にわたって書き写された150本以上の写本から選りすぐった優品を、一堂にご覧いただけます。
そのなかには戦国大名で文化人でもあった細川幽斎が書き写させたものや、尾張藩主の徳川義直が書き写させて日御碕神社に奉納したものなどがあります。
有力な大名や文化人が、出雲に対して強い関心をもっていたことがよくわかりますよね。
『出雲国風土記』には、神社や寺院、宴の様子や、ものづくりなども記されていて、古代出雲の人々のくらしがわかります。
それから、男性と女性が歌い踊っているように見える埴輪「踊る人物」や、古代の出雲にも生息していたムササビの埴輪も展示します。ムササビは、まるで滑空しているみたいでかわいいですよ。
ほかにも、「国引き神話」をマッピング映像で紹介するコーナーや出雲国国府周辺の大型の復元模型があったり、盛りだくさんの展覧会です。
・関連事業について。
4月23日には、シンポジウム「語り継がれる神話、読み継がれる風土記」を出雲市の大社文化プレイスうらら館で行います。
東京大学の佐藤信先生の講演や、奈良県の万葉文化館と、三重県の斎宮歴史博物館の学芸員の方にも参加していただくパネルディスカッションもあります。
神話や風土記について知る絶好の機会です。
『出雲国風土記』、そして、古代の出雲を知るまたとない機会です。開館10周年を迎えた古代出雲歴史博物館に是非お越しください。
・今日の一曲
童謡「浦島太郎」
子どものころ、誰もが聞いたり、口ずさんだりしたことのある童謡だと思いますが、実はこの「浦島太郎」の話、「風土記」に詳しく記されているんです。『出雲国風土記』ではないんですが、はたしてどこの国の「風土記」なのか、展覧会場で、是非答えを探してみてください。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1308
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2017.03.11 Saturday
さて、地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力を
ご紹介しておりますしまね学講座、今回は、島根県立宍道湖自然館・ゴビウスです。
担当は、ゴビウスの佐々木興さん。
・島根県立宍道湖自然館・ゴビウスについて。
ゴビウスは「もっと知ろうふるさとの自然、親しもう水辺の生きもの」をテーマにした、体験学習型の水族館です。
島根には宍道湖や中海をはじめ、斐伊川や高津川などの大きな川があり、豊かな自然が残されています。ゴビウスでは県内の身近な水辺の生きものを展示しています。
最近では、白いナマコがゴビウスにやってきました。とても縁起がいいと言われていますので、現在好評展示中です。
・特別展「サケ・マス大百科」について。
「サケ」「マス」と一口に言っても、どんな仲間がいるか思い浮かびますか?
サケが川を上ってくるところがニュースになったりしますが、どんな暮らしをしているのか。
そんな皆さんが、知っているようで知らないサケ・マスの世界を知ってもらいたいと思って企画した特別展です。
今回の特別展では、サケ・マスの生態の説明はもちろん、ニジマスやヤマメ、イワナなど、サケの仲間にどんなものがいるのかを分かり易く展示していますよ。
たとえば、島根県を中心とした中国山地の山奥にしかいない「ゴギ」という種類は、オリーブ色の体に、白い斑点が鼻先まであるのが特徴です。ほかのサケの仲間と違って、一生を川の中ですごし、水生昆虫などを主に食べてくらしています。ゴギは、近年、環境の変化によってその数がとても少なくなり、絶滅が心配されています
また、渓流の女王とも呼ばれるヤマメですが、最近では養殖ヤマメが放流されることで天然のヤマメが少なくなってきています。そこで、この企画展では、斐伊川産の天然ヤマメの子孫!と、思われるものを展示しています。
ゴビウスでは、こういった天然のヤマメの人工授精などの活動にも積極的に取り組んでいます。
その他の企画としては「サケ冒険日記」があります。
特別展の小冊子なんですが、会場にあるサケ・マスたちのスタンプをすべて集めると、「サケ・マスオリジナルシール」のプレゼントします。
また、「ゴビウス川に戻ってこい!サケ・マスペーパークラフト」です。ゴビウスのホームページでサケ・マスペーパークラフトをダウンロード。ペーパークラフトを作ってゴビウスに持ってきてもらうと、作品は特別展会場にあるゴビウス川に飾られます。
知っているようで、あまり知らない、サケ・マスの世界を特別展でお楽しみいただけます。
他にも、いろいろな生きものが皆さんを待っていますし、イベントも盛りだくさんです。是非ゴビウスへ。
・今日の一曲
平井堅「やつらの足音のバラード」
今回の企画展のサケ・マスの長い進化の歴史を通して今の姿がある事、そして生まれてから次の命へとバトンをつなぐ間に、長い旅をしている事も歌詞とつながりがあるように感じられてこの曲を選びました。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1307
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2017.02.28 Tuesday
地域が誇る、知る人ぞ知る、島根県内各地の魅力をご紹介するしまね学講座、今回は安来市広瀬町・奥田原地区です。
担当は、奥田原交流センターの糸原ひとみさん、「結の里たーら」の戸谷豪良さんです。
・安来市広瀬町・奥田原地区について。
奥田原は、安来駅から車でおよそ40分、雲南市と隣接する中山間地です。人口は71世帯の220人ほどの小さな地域ですが夏は川遊び・冬は雪遊びなど、豊かな自然を活かして子どもも大人も楽しめる地域です。
また、ご縁スポット「嫁来い観音婿来い地蔵」も見逃せません。県内は勿論、関西や九州からもステキなご縁を求めてお参りに来る方が後を絶ちません。
・「結の里たーら」の活動について。
「結の里たーら」は「奥田原を楽しみながら守り発展させて行こう」を合言葉に、地域の30代40代の子育て世代の親子が中心となって結成した団体です。耕作放棄地対策や他の地域との交流活動、新しい特産品の開発などを楽しみながらやっています。
・「結の里たーら」で作っている地域の新しい特産品について。
「まごわやさしいふりかけ」です。
これは「まめ、ごま、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いも」の頭文字を取った体に良い食事をとるための合言葉です。
子育て世代の多い私たちが、地元だけでなく、県外に出た子供たちにも健康でいてほしい。そんな子どもを心配する健気な親心をきっかけに、「まごわやさしい」の食材を乾燥・粉砕してつくった「まごわやさしいふりかけ」です。
みんなの健康のため、とことんこだわろう!ということで、食材は地元・県内産が中心なんです。
なかでも、「まめ」は地元豆腐店の日置食品店のおから。「やさい」は私達会員と地元の方がつくったニンジンを。そして「いも」は地元小学生が大事に育てたサツマイモを使用しています。
収穫から乾燥、粉砕も地元で作業し、保存料や化学調味料もいれないので、小さなお子様も安心して食べられるふりかけです。
・苦労した点は?
地元の子どもたちと一緒に色々な食材を選び、色や味をみながら配合を考え、試食会やプロのアドバイスを受けながら試行錯誤して作ってきました。それでも、会員はそれぞれ仕事があるので、時間に追われて行き詰まることもありました。
そんな中、高校生を中心とした子ども達が、自分達の親が楽しんで取り組む姿をみて、何か協力できることはないかと畑作業や収穫を積極的に手伝ってくれて。今では「結の里たーらジュニア」として活動の場を広げています。
・「結の里たーら」は、その他どんな活動を?
地元の文化祭での出店や舞台発表。他の地域に出向き、オリジナルふりかけを作るワークショップや、地元小学校での絵本の読み聞かせ。
奥田原の耕作放棄地対策として、地元の方と一緒に「まこもたけ」を栽培して、「まこも茶」の製造にも取り組んでいます。これも近いうちに商品化する予定です。
安心安全な「まごわやさしいふりかけ」は今年も4月に販売予定です。すぐに完売してしまった昨年よりも数を増やし、なるべく多くの皆様に手に取ってもらえるように準備しています。発売日や日々の活動などはフェイスブック「結の里たーら」で確認してください。
・今日の曲
スピッツ の「 チェリー 」
結の里たーらジュニアとして活動してくれた子どもたちのほとんどが、この春高校卒業や進学で奥田原を離れます。小さな頃から親子活動や地域活動を一緒に楽しんでくれて、私たち親に素敵な思い出をたくさん残してくれた子どもたちに、感謝を込めて贈りたいです。
次回は3月10日の放送です。
http://fm-sanin.co.jp/retoro/index.php?e=1295
おがっちの島根歴史学講座!みたいな! 10:53 AM comments (x) trackback (x)